どうも @mug です。伊豆大島の山奥から失礼します。

うーん、素敵な場所ですね!観光地には見えないくらい、ごく普通の山道です。
実際、ここに観光案内板があるわけでもありません。後ろを向いたからといって、絶景が広がっているわけでもありません。
ですが、ここには「ある用事」があって、この場所の写真を撮りにきました。ということで、最近の私の趣味を紹介します。
趣味:リアルACW訪問
GeoGuessr というゲームがあります。世界中のストリートビュー画像がランダムに出てきて、その場所を地図上で当てるゲームです。
ちょっとマニアックな話になりますが、GeoGuessr には "World" という名前の公式世界マップがあります。しかし、この World は出題に謎の偏りがあったりして、なんとも「癖の強い」マップでした(※自分がよく遊んでいた 2022 年の話です。今はどうか知りません)。
第0回GeoGuessrガチ勢オフ会
こちらで開催します。
希望者は現地集合でお願いします https://t.co/avPcRzr7dJ pic.twitter.com/iBSVyroPKc
そこで、World に代わる、出題バランスとゲーム性の担保されたマップを作る動きが有志から出てきます。その中で生まれたのが ACW (A Community World) マップです。ACW は人気も高く、一時期は公式の Duels 機能に逆輸入されていたほどです。他と比べても難易度が低めで、遊んでいて楽しいマップです。
ACW マップには世界中から 111,310 地点が収録されていて(2025年12月現在)、有志が手作業で選んだそうです。すごい。出題地点には、住宅街や農村地帯もあれば、冒頭のような山道、まれに観光スポットも混ざっています。
私はそんな ACW マップが大好きです。なので、ACW で見た場所を、ぜんぶ訪れようと思います。というわけで、リアルでACWの出題地点を訪問する、「リアルACW訪問」が最近の私の趣味です。
ちなみに、「リアルACW訪問」は自分だけの趣味ではなく、何人か先駆者がいます。 X (旧 Twitter) で #リアルACW訪問 で検索すると、世界のあちこちの写真が出てくるので、あとで眺めてみてください。
さて、冒頭の伊豆大島をゲームのスクリーンショットと比べてみると、こんな感じです。


どうでしょう?脇のガードレールの色や、木の生え方、道の曲がり方を比べてみると、たしかに間違いなく同じ地点です。
実際にゲームと同じ景色が目の前に現れると、なんだかパズルのピースがぴったり合ったような、不思議な感動があります。ストリートビューって現実の道を撮影しているんだから、この場所が存在するのは当たり前なんですけどね。どうでしょう、この感動、伝わりますか……?
というわけで、読者から共感を得られたかに不安を覚えつつ、今年「リアルACW訪問」した中で印象的だった場所をいくつか紹介していきます。
青森
まずは青森市の住宅街から。Y字路の奥の赤いビルが目立つ、すてきな路地です。

ここを「リアルACW訪問」した時の写真がこちらです。ちゃんと、奥の赤いビルも、左右の建物もそのままあります。うれしいですね……!一方で、道脇や屋根の上に雪が積もっている点が、ストリートビューと違って印象的です。

ちなみに、青森市を訪れた日は、積雪深が113cmでした。訪れた時期にしては、平年の2倍くらい積もっていたようです。ここに来るまでにも、いくつか雪道を通ってきました。
駅前の放置自転車が完全に雪に埋もれており、雪中熟成のニンジンみたいになっていて味わい深かったです。

ついでに、ずっと行ってみたかった三内丸山遺跡にも寄ったのですが、

遺跡って冬に行くと、ただの雪原なんですね……。
利尻島
北海道・利尻島にも ACW マップの出題地点があります。利尻町からオフロードの道を 2km ほど、標高差 60mくらい登ったところの丁字路です。

まわりは背の高い草木に囲まれていて、街灯もないような場所です。オフロードの道中も、人とは全くすれ違いませんでした。この丁字路目当てに観光に来る人は自分以外いないだろうと思うと、妙な優越感があります。
こういう謎地点を「リアルACW訪問」するとき、自転車やバイクは小回りが利いて便利です。ここを見に来るためだけに、利尻空港でマウンテンバイクを借りました。ルートの都合上、島一周 60km を走る羽目になったのですが、さすがにパソコンカタカタオタクには苦しかったです。
ちなみに、道中で昆布直売所の奥様から聞いた話ですが、利尻島は島の風上が雨、風下が晴れというふうに天気が全然違うことがあるそうです。この日の風向は南で、島の南側は霧の強風でした。あまりにも向かい風がキツかったので後から調べたんですが、この日の最大風速は 18m/s だったそうです。そりゃあキツい。

ACW の出題地点は島のちょうど真西で、晴れと曇りの境目くらいかなと思って行ったのですが、上の写真の通りこちらは曇りでした。残念に思いつつも、山の方角を見てみると、すーっと晴れ間が広がって、きれいに利尻富士が見えました。徳は積んでおくものですね。

盛岡
盛岡市の ACW 出題地点は、イオンモール裏の住宅街にあります。家が並んで、電柱、歩道や車道もある、生活感あふれる道です。

この辺りには友人と一緒に来ていたのですが、「ちょっとここで待ってて」と言って、ゲームのスクリーンショットとなるべく同じ画角になるように、電柱の位置や奥のマンションの形を微調整しながら、数歩前に出てみたり、半歩下がってみたり、スマホを傾けてみたりして写真を撮っていました。
撮り終わって振り向いたら、「なにしてんだこいつ……」という顔をされていました。

夜は夜で雰囲気があっていいですね。ストリートビューは基本的に昼間に撮られるので、同じ場所の「夜の街並み」を見られるのは、現地訪問ならではの特権だなと思いました。
与那国
与那国島は日本最西端の島です。そんな与那国島には(おそらく)日本最西端の ACW マップ出題地点があります。与那国島らしい低い起伏と自然を一面に見渡せる、たいへん眺めの良いスポットです。

リアルACW訪問をしていると、出題者の意図を感じることがあります。GeoGuessrで出題されたのと同じ場所・アングルで写真を撮ると、ちゃんと「いい写真」に見えてくるんですよね。
ここは立体交差の高架をくぐったすぐ先が撮影地点でした。現地に行った時は、炎天下、汗を流しながら自転車で草木の間を走り抜けて、それはそれで旅の醍醐味なのですが、高架を抜けたこの場所で、一気に青空と与那国島の景色がバーッと広がって、本当に爽やかで美しい景色に見えました。
「たしかに、この島を一枚で切り取るならここかな」という気さえしてきて、この ACW というマップは、出題者が一つ一つ、見せたい景色を苦心して選んだマップなのかなと想像がふくらみます。いや、伊豆大島の山道を考えると、さすがにそれはないか……。

ところで、与那国島には、日本在来種のヨナグニウマという馬がいます。島の何か所かにヨナグニウマの牧場があり、そこで放牧されています。島の面積に対して牧場はかなり広く、牧場の中を道路が突っ切っていたりするので、道路から馬を観察することができます。
ACW 出題地点に向かうには、南牧場の中を通るルートが最短だったのですが、突然現れた馬の集団に道をふさがれ、大幅な迂回を余儀なくされるなどのハプニングもありました。

ロンドン・ウェストミンスター
ACW は "A Community World" の略なので、当然海外にも出題地点があります。なので、出題地点をぜんぶ訪れるには、海外に行く必要もありますね。
最後に、イギリス・ロンドンからの出題地点を紹介します。
ここはウェストミンスターにある、大使館が並ぶ通りの交差点です。ロンドンらしいレンガ造りの町並みに、窓が特徴的な奥の建物、手前右の "36 Buckingham Gate" の文字がチャーミングな場所です。

というわけで、飛行機に乗って……

日本からはるばる、同じ交差点まで来ました。奥のビルも、"36 Buckingham Gate" の文字もそのままありますね!!

さすがに、奥の建物が見えてきた時にはちょっと感動しました。ここはバッキンガム宮殿に近いのもあって、かなり観光客の多い場所でした。
ここで「ゲームで出題された場所だ!」と喜んで写真を撮っていたら、通りがかった観光客の人たちも「ここがフォトスポットなのか?」という顔で同じ方向を撮りはじめて、ちょっと申し訳なくなりました。
おわりに
こんな感じで、GeoGuessr の A Community World で出題された地点を訪れる「リアルACW訪問」をやっています。どれも観光ガイドに載るような場所ではありませんが、ゲームの中で一度見た風景に実際に立てたときの達成感は計り知れません。その土地土地の気候や人の気配を肌で感じて、同じ地点からまた新しい印象を受ける喜びもあります。
記事には書ききれなかった地点もいっぱいあり、これまで鹿児島、石垣島、アイラ島など、合計 24 地点を訪れてきましたが、


あと 111,286 地点を巡る必要があるようです。ではまた。
※本文中のゲーム画面の画像は、GeoGuessr のプレイ画面(Google ストリートビュー画像)を引用したものです。 Map data © Google
























































